雨が降り続く話(抜粋)

東京で十何日続けて雨が降ってると毎日のようにテレビで言ってる。
仙台ではもっと酷くて、ほぼ一月位も続けて雨が降ってるらしい。
原因はオホーツク海高気圧が強くて北から冷たい風が吹いて来るからとか、通常の夏の高気圧が弱いとか…

毎日刻々と変わる天気予報と空模様を睨めっこしながら、いつ犬の散歩に出ようかと迷う毎日。

暑いか蒸し蒸しか雨か、或いはその全部かで、全く人生最悪の夏だと思ってたら、8月にこんなに雨が降るのは38年ぶりとか42年ぶりとか、そんな事を言ってるから、若い頃に同じような夏を経験してる筈だけど、思い出せない。

又雨続きと日照時間の不足で農作物への害が心配されるというニュースの中で、オホーツク海高気圧による冷害は昔からあって、それを引き起こす冷たい風はヤマセと呼ばれて来たというような事を言ってたから、オホーツク海の高気圧も今年初めて強くなった訳ではないのだ。

…という事は人生最悪でも過去最悪でもない?
でも昔は少なくとも、気温が30度を超える事は稀だったから、やっぱり最悪。

今年の夏程ではなくても雨の日が少し続くと、いつも思い出すのは『百年の孤独』(Cien años de soledad)という小説。
マコンドだったか、架空の名前の土地で主人公の一族何代かに渡る出来事を書いた、南米の神話とも言われるガブリエル・ガルシア・マルケス(Gabriel Garcia Marquez)の長編小説は、ミステリー以外の大人向けの小説で初めて、途中で止められない面白さを感じた本だ。
読む人によっては全然ダメという人も居ますが。

でその中に、何年も雨が降り続いたという話が出て来るのです。
ちょっと雨が降り続くとそれを思い出して、こういう日が何年も続くって、どういう生活になるんだろうと思ってしまう。

著者は、その本に書いた事は全て、本当に起こった事として、先祖や他の人から聞いた話だと言ってるのを、どこか(後書きとか?)で読んだ記憶がある。

後書きなんていうものがあったのかどうか? 確かめようにも、日本語版は留学前に友達から借りて読んだきりで持ってない。

いつか又読み直す事もあるかな?