大昔の狩人の洞穴

テレビで垣間見た番組の一部に、ポルトガルモンサントという村が出て来た。
岩の多い土地で、岩と同化したような不思議な家が建っていて、その一軒の中を見せて貰うと、なんと先史時代の人類が住んでいた洞穴の壁に描かれた絵が今も残っている、そんなところに、今も人が住んでいるという。

なんとも不思議!

小学校の図書室には当時の岩波児童文庫が揃っていた。表紙は赤、青、緑で低学年用、中学年用、高学年用に分かれた、恐らく戦前からの古いバージョン。
その中にいつもタイトルに惹かれながら結局他の本を借りてしまうというのがあって、それが「大昔の狩人の洞穴」。
ある時遂にそれを借りて読むと、スペインのアルタミラ他、ヨーロッパで見つかった先史時代の人類の遺跡が発見された経緯が書かれた、言って見ればドキュメンタリー。
いつも読んでいた所謂物語の本と全然違ったにも関わらず、夢中になって読み終えた記憶がある。
こんな面白い本を、タイトルが気になりながら、今まで借りなかったなんて…というような感慨もあった気がする。

でね、そういう洞穴に、その後も人が住み続けて、今も人の住む家になってるのって、どういう感じなんだろう?

なんか想像できないですね。
自分の家の壁に、もしかすると万単位の年月を経た、大昔の誰かが描いた絵が残ってるわけ。
実際に住んでる人は事もなげに喋ってるけど、自分だったら住めない気がする。
なんか大昔の人に、いつも見られてるような感じ、しないんだろうか?

大分前に、いつかをもう一度読んでみたいと思ってアマゾンで見つけて買った「大昔の狩人の洞穴」の中古本。表紙は赤青緑ではなく、挿絵の入った戦後バージョン?
そのまま本棚に置いてあったのを、そろそろ読んでみますか?